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経営に奇策なし・創業精神が企業を守る (花王社長 後藤卓也)

花王の後藤卓也社長は、マスコミから経営の秘訣を質問されるたびに必ず答えることは『仕事をする上で。奇策などはない。ただ”基本”を徹底するだけだ』『事業の本来の目的は、決して単なる”お金儲け”ではない』『世界経済が混乱期にある中で、一時も気持ちを緩めることなく社会に貢献すべく最善をつくせ』『いつの時代も社会に要求にピッタリ合う商品であり、経営であれ』
これは1927年、当時の花王石鹸長瀬商会の社長に就任した、二代目・長瀬富郎の『就任の辞』から大前提となる企業の目的を抜粋したもの。『現状不満足型企業』!!後藤社長の造語であるもの言葉は、現状にとどまることなく常に何かと改善しなければ、という緊張感と危機感を持ち続けてほしいというメッセージ が込められている。このことは、二台目・長瀬富郎の『すべての事業に於いて、創業時代の精神の失せることは最も危険である。創業の精神とは即ち緊張の精神である』というメッセージに通じる。
「好成績を挙げすぎることに対して感謝し褒めもするが、そこで満足してしまっては、さらなる成長はない。花王は”健全な危機意識”を持ち続ける企業でありたい。この創業以来脈々と受け継がれてきた企業風土をいかない伝えていくかが社長としての最大の責務だ」
歴代社長は、ともに高度成長期以降、常に創業精神に立ち返り花王という企業のダNを継承してきた。
(月刊誌 ウエッジから)

 |Posted 2006.8.5|